矯正歯科を受診した10歳代の女性。検査で上下顎犬歯、小臼歯、大臼歯に重度の咬耗を認めた。ブラキシズムを疑い問診を続けると、朝起きたときに顎の咀嚼筋が痛むといった、自覚症状があることも判明した。家族からも、就寝時に歯ぎしりや歯をかみ合わせる音を立てているという指摘を受けていた。

 一方で、患者は数年間にわたって、胃のむかつきや胸焼けの症状を自覚していた。ここからGERDを疑い、消化器内科に紹介。GERDと診断を下され、プロトンポンプ阻害薬PPI)を2週間投与された結果、胃のむかつきや胸焼けなどの消化器症状は軽快した。