「壺齋閑話」によれば、明治維新以前―古代に遡るまでの間、日本人の食卓は基本的に、
銘々膳
が使われていたようです。つまり一人用のポータブルな食卓…時代劇などで見られるアレです。今日でも温泉旅館などで見ることができますね。一人分の料理を載せるだけの小さな膳ですから、肘を置くようなスペースは見当たりません。確かにこの一人用の膳なら、わざわざ「肘をついて食べるな」という注意をしたりされたりする必要もなかったのかも。