Vittone氏はおぼれている人を見分けるポイントとして以下のようなサインを挙げています。

・頭が水に沈みかけていて、口が水面付近にある

・首を後ろに反らし、口を開いている

・無表情でうつろな目をしていて、焦点が定まらない

・目を閉じている

・額や目が髪に隠れている

・立ち泳ぎのような姿勢、脚を使っていない

過呼吸または息を切らしてあえいでいる

・ある方向へ泳ごうとしているが前進していない

・あおむけになろうとしている

・水の中で見えないハシゴを登っているような動き

ただしこれは、声を上げて助けを呼んでいる人が本当は助けを必要としていないというわけではなく、声を上げたり腕を振って助けを呼ぶ人は、その次の段階として上述のような静かな「本能的反応」におちいるとのこと。つまり本格的におぼれ始める前段階までは声を上げることができるということですが、声を上げる間もなく静かにおぼれ始める人の方が多いそうです。声を出せる段階のうちに救助に駆けつけることができれば、要救助者はまだ自発的に腕を動かすことができる状態なので、ロープや浮き輪をつかむこともできます。

ボートから落ちた誰かが、水に浮いてボートをじっと見上げているとします。一見何の問題もないように見えても「大丈夫か?」と一声かけることが重要です。「平気だよ」と返事がかえってくれば、おそらく本当に平気なのでしょうが、ぽかんとした顔で見つめ返された場合には、30秒以内に救助する必要があるかもしれません。

また、「水遊びをする子どもはうるさく音を立てるのが普通です。もし急に静かになったら、なぜ静かになったのか、おぼれていないか、確認すべきです」ともVittone氏は述べています。