乳幼児を連れて逃げるのには時間がかかる。保育所では訓練で周到な準備をしていただけでなく、職員らは避難場所についても油断せず、最善を尽くした。

 幼いころの十勝沖地震の経験や「源平坂」の言い伝えに助けられたという廣内さんは「教訓を次の世代へ伝えていくことが大切」とし、次のように語った。

 「津波の怖さはだんだん薄れる。先祖や親から教えられたように、子供たちや若い職員にも伝え続けていかなくてはならない」