血液型がO型の人は、十二指腸潰瘍のできやすさが他の血液型に比べて1・4倍であることを、東京大学医科学研究所などのチームが明らかにした。


 科学誌ネイチャー・ジェネティクスに5日、発表する。

 研究チームが、十二指腸潰瘍患者と健常者計約3万3000人の遺伝子の違いを調べたところ、血液型を決める遺伝子がこの潰瘍のできやすさに関係していることがわかった。O型の遺伝子をもつ人は、日本人に最も多いA型に比べて1・43倍、この病気になりやすかった。B型やAB型は、A型とほぼ同程度だったという。

 血液型は、赤血球の表面にある物質で決まる。共通の遺伝子でつくられる同じ物質が腸の粘膜にもあり、潰瘍の原因となるピロリ菌が付着する目印になっている可能性があるという。