考えられるのは、ピンチを実感した時にはもう風雨が強くて、物理的に、あるいは気分的に着替えどころではない、という状態に陥っていたってところでしょうか。

寒く感じたら服を着ればいいって、もちろん誰でもわかるでしょうけど、では風速15?20メートルの状態でしかも雨が降っている時に、雨具を脱いで防寒着を着込み、さらに雨具をもう一度着るなんて芸当をやった経験がある人って、どんだけいるんですかね。

遺体にツェルトがまきついていた、とも書かれています。ツェルトは普通、中に入るものであり、身体に巻き付けるということは風が強すぎて張ることができなかった、と考えるのが自然です。