一方、木製割り箸の生産工程は大別して3つに分かれるが、割り箸を衛生的に保つことは難しいのが現状であるという。

 その問題点は以下の通りである:

[1] 漂白:薬剤を加えた水で洗浄した後に硫黄で薫蒸するが、化学薬品の残留量を一定限度内に抑えることがポイント。防カビ効果期間を延長させるべく、一部の生産者は防カビ剤として大量の農薬を使うケースがある。

[2] 乾燥:滑石粉(タルク・パウダー)を加えて水気を除去して乾燥させるが、滑石粉は胆のう結石を誘発しやすいだけでなく、滑石粉に含まれる重金属が人体の血液や神経系統を損傷する可能性がある。<使用前に洗浄すれば、表面に付着している滑石粉を減らすことが可能である由>

[3] 艶出し:一部の生産者はガンの誘発物質である「多環芳香炭化水素」の工業用パラフィンを使用している。 

 なお、竹製割り箸の場合、生産工程は木製とほぼ同一だが、一番重要なのは乾燥であり、十分乾燥させて含水率を10%以下にすることができるかがポイント。乾燥工程で手抜きをして、十分に乾燥させないまま防カビ剤を投入してごまかす不埒な生産者の存在は否定できない。