脳専門の研究者らが、「流動性知能」と呼ばれる一般的な問題解決能力について、向上させる方法を初めて発見したと発表した。

流動性知能は、人々が新しい状況に適応したり、これまで経験したことのない問題を解決するのに用いられる能力だ。これと対をなす概念は結晶性知能で、こちらは語彙や文法、計算など、習得された技能や知識を指す。

流動性知能に関しては、これまで遺伝的に固定されたものだと考えられてきた。 流動性知能は、学習や経験、教育や文化の影響を受けない知的能力であり、結晶性知能では役に立たない、新しい状況や未知の問題に対して柔軟に対応する能力とされている。なお、ウェクスラー式知能検査では、「言語性尺度」が結晶性知能を測定し、絵画配列や組み合わせ尺度などの「動作性尺度」が流動性知能を測定しているとされている 。