研究リーダーの一人、京都大の佐藤矩行(のりゆき)教授によると、遅くとも5億2千万年前、脊索動物の共通の祖先からナメクジウオが分岐し、その後、脊椎動物に進化した。ホヤはその過程で分かれ、独自に進化したと考えられるという。

 また、ヒトの遺伝子の9割がナメクジウオにもあることも、今回、わかった。

 佐藤さんは「脊索動物の進化と脊椎動物の起源について、最終決着がついた。新たな学説はもう生まれない」と話す。(香取啓介)