このささやかな生命は、数年前に不老不死であることが発見されたのです。不老不死といっても絶対に死なないというわけではなく、老衰で死ぬ寸前にさなぎのような状態になり、その中でぐんぐん細胞が若返り、やがて生まれたばかりの姿に戻って、再び成長を始めるということなのです。

 人間でいえば、天寿を全うして亡くなる直前の老人が赤ちゃんの時代にまで若返り、また新しい人生を始めるということです。まるで魔法のような話ですが、この地球上にはその魔法を実現した生物が確かに存在しているのです。