こうして錬金術としての子会社上場は終わりを告げた。「内部に取り込むのか、切り離すのか、いよいよ決断を迫られることになる」。野村証券の西山賢吾シニア・ストラテジストはこう予想する。

傷を広げる決断の先送り

 業績が悪化した今は、グループ会社の資本関係を整理する絶好の機会であることは間違いない。業績悪化局面では、金融危機で資金調達が難しくなっている投資ファンドが完全子会社化に横ヤリを入れる可能性も低い。