• ふむふむ、さすがだ。

時事通信:このような動作ができることは事前に解っていたのか。

国中:これができることが実験室では自明だった。現状では探査機が数十ボルトに帯電し、帯電することで電子が引き出されるという運転をしている。このような状況は地上では再現できないため、地上試験ではこのような運転を行っていない。

川口:ちょっと盛り上げるなら、これは電気回路に、ダイオードが一つが入っていないとできない。あらかじめそういう回路をくみ上げ、搭載して打ち上げたということを見てもらいたい。

国中 はやぶさは、重量制限が厳しく、色々考えた末にダイオードひとつだけで今回のような運転が可能な電源回路を組んで搭載した。


毎日 こういったトラブルを想定して回路を積んだのか。

国中 そうだ。

毎日 他のスラスターでもこういう運転はできるのか。

国中 そうである。ただし、今回エンジンBのイオン源と中和器Dの組み合わせて試験運転してみたところ、うまく動かなかった。