• ほう

主人公ジェイクは半身不随で車椅子の生活を余儀なくされているのだが、人造の肉体である「アバター」を手に入れた途端、自由に駆け回れるどころか、歴史上5人しか手懐けることができなかった伝説の竜を乗りこなし、部族のリーダーとして崇められ、恋人まで手に入れる。この状態、何かに似てはいないだろうか。インターネットでだけ輝くあの状態、である。半身不随の人(性的に不自由な人=童貞処女)がアバター(ネット人格)を手に入れた途端、勇者(アルファブロガーネットアイドル)と呼ばれ万能感を得るストーリー。つまり、映画「アバター」はネット中毒者の現実逃避を描いた悲しい作品なのである。


ちなみに、ジェイクは最終的に人間を捨て「アバター」として生きていくことを選ぶ。それはまさしく、ネトゲ廃人やネット中毒者の、インターネットの中でしか生きていくことができない悲惨な末路を表しているのではないか、と私は思うわけである。