約4兆度の状態では、元素を構成する陽子・中性子が溶け、クォークグルーオンからなる「クォークグルーオン・プラズマ」(QGP)になっているという。QGPは高温・高密度で粘性がゼロという「完全液体」であり、ビッグバン直後の数十万分の1秒の間宇宙を満たしていたと考えられている、物質の始原の状態だ。QGPへの転移温度は約2兆度と推定されており、今回はそれより2倍の高温状態を作り出すことに成功した。