サメは、海に生きる生物の中で唯一、病気にかからない生物と言われています。それは、サメ自身が作り出している強力な抗体でしっかりと守られているからです。その抗体の名は、スクアラミン。今から19年前に、サメの肝臓から発見されました。

あらゆる感染症を回避し、健康体を保つと言われるこの魔法のような抗体が、近い将来人類を救うと期待されています。現在アメリカでは、スクアラミン由来の新薬の発売に向けて、臨床試験が続けられているところです。

スクアラミンは、アメリカ・ジョージタウン大学で研究を続けている免疫学者マイケル・ザスロフ博士によって、1993年に発見されました。以後幾度もの臨床試験が行われ、その結果、ガン治療や目の疾患そしてあらゆる感染症に効果があることが判明しています。