魏氏らは、パンダの消化管内に、草食動物の腸内で見つかるものに似た細菌が実際に存在することを確認した。研究チームが確認した細菌のうち、13種は既に知られているセルロース分解細菌の仲間だったが、7種はパンダに特有の細菌だった。

 パンダは生物の系統樹の上で大半の草食動物とは異なる枝の上に位置するため、このような細菌の存在は、「食事の違い、腸内の独特の生息環境、あるいはこの宿主が系統発生学上持つ特殊な立場によるものと考えられる」と魏氏は推測する。