スティームパンクが描いているのは「来なかった未来」だ。蒸気機関内燃機関にとって代わられ、電気技術が電子技術へと発展した現代社会ではなく、たとえば蒸気機関が主力のまま成長を遂げた社会、たとえば解析機関が完成・普及し情報化社会が100年早く到来した社会。レトロ・フューチャーであると同時に歴史改編SFの要素を色濃く持つものであると言える。