臍部をジグザグに切開するアプローチ法が、腹腔鏡下手術を手がける外科医の間で話題だ。皮切長は最小ながら大きく開創できるため、操作性と整容性が共に向上。腹部のさまざまな手術に応用可能として注目されている。

 長崎県島原病院(島原市)外科診療部長の川下雄丈氏は、2年ほど前から、胃癌や大腸癌などの腹腔鏡下手術において、ユニークな切開法を取り入れている。臍部の陥凹した部分を、頭側から尾側にかけて全長2.5cmほどZ型に切開する「臍部ジグザグ切開」というアプローチ法だ(図1)。