国家財政が破滅的な赤字だというのに、なぜ日本ではムダな公共工事が続けられるのだろうか? 
  その答えは、この国の財政が根底からインチキだからである。
  一般的に国家の財政というのは、単年度の予算(一般会計)を見れば、ある程度わかるものである。
  しかし、日本ではこの常識がまったく通用しない。それは、この国には「一般会計」とは別に「特別会計」があるからだ。この「特別会計」は、驚いたことに議会の審議なしに国家が勝手に予算を組めて使えるということになっている。私がなぜ「日本は民主主義ではない」と言い続けているか、これでわかってもらえると思う。
 「特別会計」をわかりやすく言えば、一般企業の「裏帳簿」であり、つまり、これがあるおかげで、日本政府はいくらでも借金を隠せるし、不良債権を飛ばすこともできるようになっている。しかも、この「特別会計」は「一般会計」より、その予算規模が大きい。