バイクのチェーンに油を注し、多摩川まで来た。ここはいつも来ている癒しのポイントより少し下った所だ。
いつもの所は川遊びや釣りに来ている人がいたりして雰囲気がありいいのだが、いまはそれも受け付けない自分に気がつき人気のない所までバイクを走らせたのだった。
夏真っ盛りの今日、セミは元気に大合唱して鳴いているが、自分は淋しく心が泣いている。…もしかしたらセミは僕の代わりに泣いているのだろうか…?
なんだろう?どうしてだろう?どうすればいいのだろう?
僕が背負った十字架はいつ降ろされるのだろう。自分で?できるのだろうか…?
何年かかるのだろう…?

※フィクションです