4000年前のインダス文明で使われていた記号をコンピューターで分析したところ、これらの記号が話し言葉を表している可能性があることがわかったのだ。
「含まれている文法構造は、多くの言語で見られるものと共通しているようだ」と、ワシントン大学のコンピューター科学者、Rajesh Rao博士は語っている。
インダス文字は、紀元前2600年から紀元前1900年に今のパキスタン東部からインド北部にかけて使われていた文字で、エジプト文明メソポタミア文明と同じくらい洗練された文明に属していた。しかし、残されている文字は他の文明と比べて非常に少ない。考古学者がこれまでに見つけ出したのはおよそ1500種類で、陶器や平板や印章のかけらに彫られていたものだ。最も長いものでもわずか27文字しかない。[インダス文字は、テキストが印章のような短文がほとんどであることと、ロゼッタ・ストーンのような2言語以上の併記がないことから、解読が難航している]