子どものいじめが社会的問題になり、我が子が学校でうまくやっているのか気になる親も多いはずだ。実際、親から寄せられる質問で子どもの友達関係の悩みはとても多い。

 社会に出て、誰もが気付くのは知力や能力があっても、人間関係力が未熟だと仕事を成し遂げることができないということだ。難しいテスト問題を解く能力が必ずしも仕事に生かせるとは限らない。それは、仕事が一人で完結するものではなく、人間関係や組織を必要とするからだ。

 この人間関係力を養うのが友達関係だ。教師たちもクラスの子どもたちの人間関係がうまくいくことを一番願っている。

子供の生育環境の改善を目指す「こども環境学会」の副会長で、マンションからの転落について研究している織田正昭氏は、高さに対する恐怖心が薄くなる「高所平気症」と、好奇心旺盛な子供の行動にあわせていないマンションの設計上の問題が絡み合っているのではないかと指摘する。
 織田氏によると、子供は立体的なものに対する感覚が未発達で、自分が高層マンションに住んでいても高いところにいるという意識があまりない。また高層マンションで育つ子供は、高所に慣れる傾向があるため、高さについての恐怖心が薄くなる「高所平気症」になりやすい。これが原因とは一概には言えないものの、下を覗き込んだりしているうちに誤って転落してしまうケースもあるという。